ゴヨウマツの手入れ
松の緑、枝の影、真っ青な空のコントラストが美しいです。
ゴヨウマツの剪定には大変手間がかかりますし、少々気を遣います。
単に樹形を整えるだけではなく、ある程度透けるように、かつ、柔らかく下がる枝を育てるように剪定します。
そうしないと、切ったその時は格好良くても、木が年々大きくなってしまい、枝ぶりがゴツゴツしていきり立って、柔らかさが無くなってしまいます。
なぜ透かす必要があるのでしょうか?
一つには、枝の内側の芽が枯れてしまうからです。
生育できる空間が限定された庭木の場合、枝の内側にある性質の良い芽を育て、外側の枝と取り替える(枝の更新)ことで、木の大きさと枝ぶり(印象)の柔らかさを維持することができます。
松の場合、芽が枯れてしまうともう出て来ませんから、とにかく芽を枯らさない事が重要です。
植物全般に当てはまることですが、葉や枝を維持したり、芽を出し伸ばすにはエネルギーが必要ですから、不要な芽や葉や枝は植物が自ら排除します。
ここで言う「不要」とは、必要なエネルギーに対しリターンが得られないという意味であり、即ち、そこに葉をつけていても光合成が充分に行えないということを指します。
前述のように透かさなければ、枝の内側の芽や葉に日光が届きにくくなり、充分な光合成が行えません。
結果、植物はそれらを不要と判断し、自ら排除(枯らす)します。
ですから、枝を透かし、見た目にもスッキリ感を出すことは、単に切った時に美しいだけでなく、樹形の維持につながります。
ところが、透かし過ぎてもいけません。
なぜ透かし過ぎてはいけないのでしょうか?
キリが無いので一旦この辺で。